QNAP NAS - APC Smart-UPS の連動シャットダウン
停電や電源障害が発生したときに、業務を一定時間継続したり、システムを安全にシャットダウンするために、UPSの導入が一般的となっています。
QNAP NASはUPSと連動して、停電時にNASを自動でシャットダウンまたは自動保護モードにすることができます。自動保護モードにしたときは、電源回復後に通常モードに自動復帰します。
QNAP NASとUPSはUSBケーブルで接続するか、ネットワーク(SNMP)で接続します。NASが複数台ある場合は、UPSにUSB接続したNASが「UPSマスター」となり、ほかのNAS「UPSスレーブ」にネットワーク経由でシャットダウン信号を送ることができます。
本レポートでは、QNAP NAS、WindowsサーバーおよびAPC Smart-UPSを使った、UPS連動シャットダウンの設定の流れと、電源障害時の動作についてまとめています。
評価環境
製品名 | バージョン |
---|---|
HP ProLiant DL360e Gen8 | Windows Server 2012 R2 ※ 最新のWindowsUpdateを適用済み |
PowerChute NetworkShutdown | 4.2.0 Build 6729 |
QNAP TS-EC880U | 4.3.4.0675 Build 20180810 |
Smart-UPS 1500 (SMT-1500RMJ2U) | UPS 08.0(ID18) |
Network Management Card 2 (AP9630J) | v6.5.6 |
構成図
シャットダウンプロセス
PowerChute Network Shutdown設定 (サーバー)
(1) イベント遅延時間 120秒
(2) コマンド実行時間 30秒
(3) 固定値 70秒
(4) OSシャットダウン開始
※ (1)~(3) の合計 220秒 (3分40秒) 後に、OSシャットダウン開始する。
UPS Network Management Card2設定 (UPS)
(5) 最大遅延 4分
※ イベント遅延時間(設定値120秒)待機してから、最大遅延(設定値4分)で出力停止する。
QNAP設定
AC電源が故障した場合、システムは ”*auto-protection (自動保護)” モードに移行します。
分間:2
※「AC電源が故障した場合、サーバをオフにする」に設定した場合、電源復帰時に自動起動しません。
設定画面
PowerChute Network Shutdown設定画面
(1) イベントの設定

(2) イベントの設定 - シャットダウンの設定

(3) シャットダウン設定 (UPSシャットダウン)

(4) シャットダウン設定 (コマンド実行)

(5) 通信設定

(6) 192.168.0.3

(7) PowerChuteエージェント

(8) PowerChute Network Shutdownについて

UPS Network Management Card 2設定画面
(1) UPSの管理

(2) PowerChute Network Shutdownクライアント設定

(3) シャットダウン設定 1/2

(4) シャットダウン設定 2/2

(5) UPSについて

(6) ファクトリ情報

QNAP設定画面
(1) UPS 1/2

(2) UPS 2/2

(3) システムステータス

動作確認
- UPSの1次側コンセントを抜いたあと、サーバーおよびQNAPがシャットダウンプロセス通りにシャットダウンすることを確認した。
QNAPはリアルタイムでステータスが確認できなかったため、後からシステムログにて正常にシャットダウンしたことを確認した。
- UPSの1次側コンセントを挿し(電源を復旧し)、サーバーおよびQNAPが自動起動することを確認した。
※ サーバーは、BIOSにて自動復旧するように設定
検証日 : 2018年9月13日 (木)
検証実施 : 藤田ソリューションパートナーズ株式会社
2018/9/26 KH