株式会社JWAY
高性能のストレージを活用することで映像編集作業を大幅に効率化
株式会社JWAY(以下、JWAY)では、映像編集システムの一部として稼働していたファイルサーバーを見直し、新たにQNAP TS-1685(以下、TS-1685)を導入。同時にアンマネージドスイッチQNAP QSW-1208-8C(以下、QSW-1208-8C)も導入し、ネットワークの高速化も推進した。映像編集の同時作業人数の制限がなくなり、作業効率が大幅に向上した上、ストレージの処理速度とネットワーク速度が改善されたために、データの転送速度が2倍以上に向上するなど、顕著な成果が表れている。
所 在 地 : 茨城県日立市幸町1-19-1
設 立 : 2004年5月
従業員数 : 51名(2018年9月現在)
概 要 :
日立市を中心とした地域の魅力を伝えるケーブルテレビ会社として2004年に設立。地域の身近な情報の発信、防災・減災のための緊急情報の発信、きめ細やかなアフターサポートの提供などから「地域に役立つ会社」「地域にとって無くてはならない会社」を目指して日々業務に取り組んでいる。2018年12月には、東海村へのサービス提供も開始し、サービスエリア拡大に向けた取り組みも積極的に推進している。
課題
- 映像編集作業に活用していたファイルサーバーが老朽化し、メンテナンスコストがかさんでいた
- 映像編集ソフトウェアのバージョンが制限される上、同時に作業可能な人数が5名までであったことから、作業の効率化が難しかった
ソリューション
- 大容量ストレージQNAP TS-1685を導入し、作業効率を改善
- QNAP QSW-1208-8Cを導入し、ネットワークの高速化を推進
効果
- 同時アクセス人数の制限がなくなり、作業効率が大幅に向上した
- ストレージの処理速度とネットワーク速度が改善されたために、データの転送速度が2倍以上に向上
- 新拠点である東海サービスセンターからもネットワークを通じて本社のファイルサーバーを活用できるようになった
ノンリニア編集システムの一部として機能していたファイルサーバーの老朽化が課題に
JWAYは日立市を中心とした地域の魅力を伝えるケーブルテレビ会社として2004年に設立。地域のイベントや商業、産業情報などの取材、放送に加え、映画、スポーツ、アニメなど専門番組の放送を手掛けている。2018年12月には東海サービスセンターを開設。サービスエリア拡大に向けた取り組みを推進している。
独自の番組を制作するJWAYでは、編集作業で生成される映像素材を保存するために、以前からファイルサーバーを運用してきた。しかし、導入から長年経過しているため、さまざまな課題が浮上。その対策の必要性に迫られていた。
「以前から活用していたファイルサーバーは長年運用してきたため老朽化が進んでいましたが、メンテナンスしようとしても部品などが入手しにくくなり、コストがかさむようになってきました。また今後の4kテレビ放送の本格化を視野に入れると容量の増設が必須でしたが、従来のファイルサーバーは空きスロットがなく、増設が困難だという課題を抱えていました」と営業部 制作グループ 課長 鈴木 崇伸氏はファイルサーバーの課題について説明する。
従来のファイルサーバーはノンリニア編集システムの一部として機能していたため、同時にアクセス可能な人数が5人までに制限されていた。さらに指定のバージョン以外のソフトウェアを活用できないなど、使い勝手の点でも多くの課題を抱えていた。
また東海サービスセンターの開設に伴い、複数拠点からのアクセスが必要となるが、旧ファイルサーバーはネットワークに対応できなかったことも課題となっていた。
大容量のTS-1685を導入した上で、アンマネージドスイッチQSW-1208-8Cによりネットワークを高速化
これらの課題を解決するため、JWAYは新しいファイルサーバーの導入を検討。その結果として着目したのがQNAP製品だった。
「従来製品でも同時接続数を増やせるタイプがありましたが、コスト面に大きな問題があり、導入対象からはずれました。その他にも複数のNAS製品を比較検討しましたが、最終的にQNAPに決定しました。QNAPのNASは大容量のHDDと高性能のSSDの両者を備えたハイブリッド構成になっており、コストパフォーマンスにも優れていることが魅力的でした」(鈴木氏)。
JWAYはQNAPを扱っている業者をWebサイトで調べ、複数社に問い合わせた。その際いち早く返事があったのがフォースメディアだった。
「最も迅速に対応をしていただいたことから、調達はフォースメディアにお願いすることにしました。そして導入に当たっては、フォースメディアから地元茨城のベンダーを紹介していただきました。そのベンダーからの提案には、必要な容量や性能などストレージに関することは当然ながら、将来の拡張性やネットワークの高速化など業務改善につながる内容が盛り込まれ、それが業者選定の決め手となりました」(鈴木氏)。
新しいファイルサーバーとしては、必要とする容量、ディスクの速度や本数、将来的な拡張性を考慮して、タワー型16ベイでIntel Xeon搭載のTS-1685を選択。さらにTS-1685の性能を最大限に生かすためにネットワークの高速化を図ることになったことから、12ポート、10GbEのアンマネージドスイッチ製品であるQSW-1208-8Cを2台導入することも決定した。ネットワークを介してより多くの編集者がファイルサーバーを活用できる環境を整えることになるので、新しい拠点である東海サービスセンターでの活用はもちろん、本社内にも新たな編集室を設置することになった。
TS-1685およびQSW-1208-8Cによる新環境構築は2018年9月に開始。環境構築は導入ベンダーが主体になって行われ、フォースメディアからサポートを受けるなど、強固な連携体制でスムーズに作業が進められた。
作業効率が大幅に向上され、データの転送速度も2倍以上に改善
新環境は2018年10月に稼働開始。さまざまな面で作業効率が上がっている。
「QNAPのファイルサーバー上でも、問題なくスムーズな作業が実現しています。同時アクセスの制限はなくなったので、より多くの利用者が活用することが可能になり、作業効率は大幅に向上しました。以前は制限人数に達してしまうとファイルサーバーの空き待ち状態になっていましたが、今では自分が作業したいタイミングで行うことが可能になっています。またストレージの処理速度やネットワーク速度が改善したので、ストレスなくデータを転送することができるようになりました。転送速度は以前の環境と比べ、2倍以上に向上していると思います」(鈴木氏)。
東海サービスセンターでは、オンプレミス環境に映像編集ソフトウェアを導入し、そこで編集作業を行った後、本社のQNAPにデータを転送している。個別にファイルサーバーを導入することなく、効率的でコストパフォーマンスに優れたストレージ環境が実現した。
今後の取り組みとして、バックアップ対策のストレージ増設を検討している。
「これまで容量対策として数々の外付けのHDDを活用してきましたが、バックアップの効率化とセキュリティ強化を図るために新たにQNAPのストレージを導入し、そこでアーカイブ化されたバックアップデータを一括保存することを計画しています。QNAP製品であれば検索機能にも優れているので、バックアップ環境から必要なデータを素早く探し出すことが可能になります。フォースメディアはアフターサポートも充実しているので、安心してQNAP製品を運用することができます。今後の4Kテレビ放送の本格化やビジネスエリアの拡大などを見据えると、扱うデータ量が著しく増加していくことが予想されます。そうした意味でもストレージ環境はビジネス成長を支える大きな役割を担っていると思いますので、今後も必要に応じて整備を進めていきたいと考えています」(鈴木氏)。