・QTS (QNAP TurboNAS System): LinuxをベースとしたNAS専用OS
・QES (QNAP Enterprise Storage): FreeBSDをベースとしたNAS専用OS
QTSが載っているモデルは、下の写真にあるような製品名がTurboNASと呼ばれるもので、主にコンシューマ~中規模環境、大規模環境でもバックアップ用ストレージとして使われることが多いです。
QESは2018年8月現在では以下3モデルに限定されております。
特にES1640dc v2はコントローラがActive-Active(アクティブ-アクティブ)で冗長化されており、高可用性を実現しています。TurboNASと比べると大規模、より安定性を求められる環境で使われることになります。
では、QTSとQESの具体的な違いについて見て行きましょう。
まずは管理画面からです。GUIはQTS/QESかなり似ています。操作は極端に言えばスマホを操作する感覚で出来るくらい簡単です。
画面右上をクリックすると開けるダッシュボード画面(ハードウェアステータスやパフォーマンス状況を確認するための画面)については全く同じです。
QESは安定性重視のシステムなので、機能(アプリ)をかなり限定していますが、QTSは色々なアプリが使える多機能NASです。
使われているファイルシステムなども違ってきますが、その辺は別の機会にお話をしたいと思います。
QTSの場合、QNAP社が提供する App Centerから大部分のアプリが無償でダウンロードして使うことが出来ます。よく使われるアプリの例としては、
クラウド (例えば、AWS、Azure、box、Dropbox、Google etc.) とのデータ連携やQNAP間レプリケーション、他社NASやWindowsサーバとのレプリケーションを一元管理するためのアプリであるHybrid Backup Sync。
ファイル中のテキスト情報もインデックス化して、高速な検索を可能にするQsirch。
他にもNASの上で仮想マシンを動かしたり(Virtualization Station)、コンテナーを動かしたり(Container Station)するためのアプリも提供されています。
ここでは紹介しきれないくらい多くのアプリがあります。
https://www.qnap.com/ja-jp/app_center/
色々とアプリをインストールして多機能NASとして使えるQTS製品に対して、QESはストレージとしての機能に特化しています。
例えば、
・インライン重複排除
・インライン圧縮
・スナップショット&クローン
・高速なブロックレベルレプリケーション
・NVRAMを使ったライトキャッシュ(ES1640dcのみ)
・WORM
・暗号化
等々
サイレントデータ破損(Silent Data Corruption)と言って、データを保存するNAS自体が気づかないうちにデータ破損が起きるような現象にも、他社製品と比べて非常に強い堅牢なファイルシステムとなっています。
貸出機も豊富に揃っておりますので、ご希望であれば下記リンクからリクエスト下さい。
https://www.forcemedia.co.jp/inquiry/qnap
2018/9/4 TS