カメラリンク
概要
映像の詳細を捉えるためのカメラ間通信
Camera Linkは、同じ監視システム内に設置されたトリガーとなるカメラ(スポッターカメラ)からのアラートを受けて、PTZカメラが事前に設定した場所に自動でズームし、オブジェクト追跡を開始できる機能です。
VMS不要でカメラ間通信が可能
Camera Linkのカメラ間通信には、VMSシステムは必要ありません。
スポッターカメラ(通常は固定カメラ)にはアラームとアクションを設定することができます。スポッターカメラがイベントを検出すると、同じ監視システム内に設置されているPTZカメラに通知し、そのイベントにズームインして詳細をキャプチャします。
遅延時間を最小限に抑えた高効率の監視システムを実現
例えば、数十万平方メートルの広い建設現場などでは、敷地の出入り監視とセキュリティのために数十台のカメラを設置することが求められます。しかし、VMSシステムによって数十台のカメラ全ての録画映像とアクションコマンドを処理すると、遅延が発生する可能性があります。
Camera Linkのカメラ間通信では、スポッターカメラが不審な人物が敷地内に侵入したことを検出すると、直接アラームをトリガーし、近くのPTZカメラに侵入者の追跡と録画を指示します。
コマンドはPTZカメラに直接送信され、即座に詳細な結果を得られるため、スポッターカメラからPTZカメラまでの遅延時間を最小限に抑えることができます。
さらに、VMSがない場合でも、全ての記録をSDカードに保存することができるため、最小限の機器構成で効率の良い監視システムを構築することができます。
最大3台のPTZカメラとリンク可能
Camera Linkを使用すると、スポッターカメラを最大3台のPTZカメラとリンクできます。 PTZカメラは、それぞれに事前に割り当てられた場所に移動した後、高度なスマートトラッキングを使用してオブジェクトを追跡できます。
Camera Linkを使用すると、イベントを追跡するためのシステムオペレーターへの依存を減らし、重要なイベントをキャプチャして記録する可能性を最大化し、運用効率を高めることができます。
設定方法
Camera Linkは、次の手順で設定が可能です。
スポッターカメラ(通常は固定カメラ):シーン全体を撮影します。
高解像度PTZカメラ:移動するオブジェクトをパン/チルト/ズームによって追跡します。
- スポッターカメラでCamera Link機能を有効にし、PTZカメラ情報を追加する
- PTZカメラの事前設定された位置を使用して、スポッターカメラのモーションウィンドウを設定する
- PTZカメラのイベントトリガーとしてCameraLinkを有効にする
利用シーン
Camera Linkは、大規模な監視エリアや複数エリアの同時監視が必要な場面、ローカルVMSが利用できない場所での利用に最適です。
- 大型駐車場
- ショッピングモール
- 空港
- 倉庫
- 大学
- 建設現場